新型コロナ感染者減少、外出規制の出口戦略に注目

新型コロナ感染者減少、外出規制の出口戦略に注目

世界では終息に向かいつつあるかのように見えている新型コロナウイルス感染症、日本では欧米のような爆発的感染にはならず、減少傾向になってきました。これは国民全体が自粛したから感染が抑えられたのか、検査数が追いついていないからなのか議論のあるところです。ただ自分の知人やその周りの人に感染者が全くいないという現実を考えれば、インフルエンザ並みに感染者が広まっていないことは確かです。

外出規制で少なくなった感染者数は、規制を解除すればまた増える

最近、出口戦略がことさら叫ばれるようになってきましたが、この感染症の始まりを考えてみると、ごく少数の感染者が多くの濃厚接触者を作りウイルスを拡散さていた現実があります。
潜伏期間の行動が分かっていれば感染経路は追えるから良いのですが、必ず漏れる人が出てきます。その人たちが知らず知らずに感染を拡大させていくのです。

つまり、人の接触機会を少なくして感染を抑えた場合は、ウイルスが完全に消滅していない限り接触機会が増えればまた感染が広がるということです。

緩和後感染が拡大した韓国とドイツ

ソウルでは、外出自粛要請を解除した結果、90人(5月11日まで)の新型コロナウイルスの集団感染が発生しました。クラブに来ていた客およそ5,000人のうち3,000人余りとまだ連絡が取れていないそうです。
規制の大幅緩和を打ち出したドイツ各地でも、クラスター(感染者集団)発生が確認されています。1人の感染者が何人に感染を広げるかを示す「再生産数」も1.1に上昇したと発表しました。

市中の数%が抗体保有か

ニューヨークでは約14%ロサンゼルス郡は4%(2.8%~5.8%)が既に抗体を保有、東京では慶応大学の手術前調査では6%(67人中4人)がPCR検査で陽性と確認、神戸市立医療センター中央市民病院では、外来患者の約3%から新型コロナウイルスに感染したことを示す抗体が確認されました。

上記の例から判断できることは、市中で既に抗体を保有している人は、想像以上に多いと考えられます。

仮に5%が感染していると考えると、東京で70万人が抗体を保有していることになります。実際に陽性が確認されている人数は約4,810人ですから、約0.7%しか分かっていないという事です。

ただ抗体を保有しているといっても、今後感染させない抗体なのか、何もしない抗体なのか、はたまた悪化させる抗体なのか区別はつきませんが、インフルエンザの予防接種のように、「感染しても軽症で済むのでは」と、つい期待してしまいます。

感染しているが全く無症状の人も多い

市中の感染状況はまだはっきりしていませんが、全く無症状で既に抗体を持っている人がかなりの割合で存在することは間違いないと思います。

抗体はいつ出来たものなのか?
こういう人たちは他人にウイルスをうつしていたのかどうなのか?
その人たちからうつって発症している人はどれくらいいるのか?

いろんな疑問が浮かびますが、まだ解明されていません。
今後の研究が待たれます。

治療薬

当初はいろんな薬が取り沙汰されましたが、有効な薬が絞られてきました。
中軽症者にはアビガン・オルベスコ・フサン、重症者にはレムデシベル・アクテムラ・イベルメクチンです。
今まで中軽症者に有効な薬はいくつもあったのですが、重症者に有効な薬が無かっただけに、重症患者の過剰な炎症反応(サイトカインストーム)抑制に対して有効とされているアクテムラ・イベルメクチンの有効性が確認され始めたのは朗報です。

現場の医師が状況に応じて使い分けていけば、
医療崩壊を防ぎながらウイルスと共存?する社会も実現できるかもしれません。

出口戦略

私が言うことではないでしょうが、
*国民の5割、6割の人が抗体を持つ(時間がかかるし犠牲者も増える)
*ワクチンを接種する(抗体の有効期間も不明)
*ウイルスに感染したことが直ぐにわかり、病院に行けば重症化せずに治療してもらえる
上記のどれかを満足させることができれば緩和が可能と考えます。

都市封鎖をして感染者が少ない状態で感染を抑えた場合、
抗体保持者は少なく、新たにウイルスが入ってきた場合の防御は難しくなります。

出来る限り緩い外出規制、あるいは規制なしで、
医療崩壊を防ぎながら徐々に抗体保持者を増やしていくことが最善かと思います。

PCR検査もままならない、薬も承認されていない、病院の物資も不足、医療従事者も疲弊している現状では全面解除は難しいでしょう。緩くするのであれば、少しづつ慎重に、状況が悪化すればすぐ元に戻せる体制で臨んでほしいものです。

私達にも、この現状を十分理解し、感染対策を行いながら少しづつ行動範囲を広げていく慎重さが求められています。

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